アサガオについて

アサガオは日本の伝統的な園芸植物です。ヒルガオ科サツマイモ属に分類されるツル性の一年草で、青い花を咲かせます。江戸時代の後期(19世紀はじめ)から、自然突然変異が数多く出現するよ うになりました。これらの自然突然変異のうち、花の色や模様、花や葉のかたちに関わるものは、変化アサガオに代表される多種多様な品種の育成に利用されました。現在でも、夏を彩る花として日本人に親しまれ、1,500余り の系統がナショナルバイオリソースプロジェクトの一環として九州大学で保存されています。

アサガオは栽培が容易で自家和合性が高く、突然変異が多く存在するため、遺伝学の材料として適しています。メンデルの法則が再発見されると、日本人研究者により遺伝学的な解析が進められま した。1956年には、当時としてはトウモロコシに次いで詳細な連鎖地図も作成されています。また教科書に記載されている短日植物としての性質、すなわち日の長さに鋭敏に反応して花芽を分化する性質についても詳しく調べら れてきました。現在でもアサガオでは、その特性とリソースを活用できる花芽分化、花の色や模様、花や葉のかたちなどが研究されています。

アサガオの染色体は15対30本(2n=30)あり、750 Mb(7億5千万塩基)の長さがあります。私たちは2016年に、全ゲノム配列の98%に相当する735 Mbを3,416本のDNA配列として解読し、42,783の遺伝 子を推定しました。また、これらのDNA配列のうち91%を、15本の擬似的な染色体配列としてまとめました。本ゲノムブラウザーでは、3,416本のゲノム配列(Asagao_1.1)、15本の疑似染色体ならびに疑似染色体に含まれなかっ た3,095本のゲノム配列(Asagao_1.2)、さらに葉緑体とミトコンドリアの環状ゲノムを検索できるようになっています。


What's new

  • 2017.2.1

    ”アサガオゲノムプロジェクト” サイトを開設しました。

Assembly Information
Assembly ID Asagao_1.1
Assembly date 2016/09/01
WGS Project BDFN01
BioProject ID PRJDB4356
Provider NIBB
Statistical information
Total length 735,230,855 bp
Num. of scaffolds 3,418
Scaffold N50 2,880,368 bp
Num. of contigs 3,867
Contig N50 1,873,359 bp
GAP length 211,647